ホワイトニングってマウスピースで矯正中にできるの?疑問とその注意点を歯科医師が解説
歯を美しく保ちたい!
そう思ったとき、美しくするのは「歯並び」と「歯の白さ」かと思います。
それぞれを美しくする方法として「歯列矯正」と「ホワイトニング」があるのはご存知のことでしょう。
そこでこんな疑問が湧いてきますよね。
「マウスピース矯正とホワイトニング治療は同時にできるの?」
今回はそんな疑問にお答えします。
矯正とホワイトニングを同時に行うメリットや注意点などもあわせて解説しますのでぜひ最後までご覧になってください!
マウスピース矯正中のホワイトニングは可能か?
結論からお伝えしますと…ホワイトニングは可能です!
実際に矯正と同時並行でホワイトニング治療をご希望される患者様も多くいらっしゃいますし、問題なく両方とも治療が完了している例も数多くあります。
マウスピースの矯正治療(インビザライン)は基本的にはマウスピースを1日22時間以上装着することを推奨しています。
しかし、ホワイトニングの治療はほんの数十分、多くて1時間程度しかマウスピースを外す必要が無いので、矯正治療にさほど大きな影響はありません。
また、ホームホワイトニングにおいては、矯正用のマウスピースにホワイトニングの薬剤を塗布することで矯正をしながらもホワイトニングを進行させることができます。
ホワイトニング治療は、全て歯科医院で完結させる「オフィスホワイトニング」、ご自宅でご自身で行う「ホームホワイトニング」、歯科医院でもご自宅でも行う「デュアルホワイトニング」の3種類があります。
マウスピース矯正中であれ、この3種類の治療方法の全てが可能です。
マウスピース矯正とホワイトニングを同時に行うメリット
マウスピース矯正とホワイトニング治療を同時に行うことは以下のようなメリットがあります。
新しくマウスピースを買う必要がない
ご自宅で行うホームホワイトニングは、基本的にはご自身の歯の形に合ったマウスピースを作る必要があります。
そのマウスピースにホワイトニング剤を塗布し、それを歯にはめることで薬剤を浸透させて歯を白くしていくのです。
しかし前章で説明したように、矯正と同時にホワイトニングをするならば、矯正用のマウスピースとホワイトニング用のマウスピースを兼用することができます。
マウスピースを作成することはそれなりの時間と金銭的なコストがかかります。
その点を気にせずに、1つのマウスピースで完結できることは大きなメリットと言えるでしょう。
時間効率がいい
ホワイトニングをしながら矯正もできるのであれば、時間効率がいいのは想像しやすいかと思います。
ホワイトニング治療は、治療方法にもよりますが白さを実感できるまで、2週間から1ヶ月ちょっとかかります。
また、マウスピース矯正は期間が長く、半年〜2年で矯正を完了し、その保定期間としてさらに2年近くかかります。
それぞれ治療完了を待ってからだとかなり長期間を見込まなければならないので、可能な限り短くしたいですよね。
その方法の1つとして、矯正とホワイトニングの同時並行が効果的なのです。
治療期間を被らせてしまえば、同じ時間で2つの効果を得ることができるので一石二鳥です。
なるべく早く治療を完了させたい方は、同時に治療を行うことも検討されてみてはいかがでしょうか。
ホワイトニングとマウスピース矯正を同時に行う際の注意点
ホワイトニングとマウスピース矯正を同時に行うことは、大きなメリットがありますが、注意しなければならない点もいくつかあります。
こちらで紹介することをよく理解して、同時並行で治療をするかどうか判断をしましょう。
痛みが出る可能性がある
マウスピース矯正は歯列の矯正なので、わずかながら歯肉が動いており、やや痛みに敏感な状態になってしまいます。
そこにホワイトニング剤の刺激が加わると、激しい痛みを伴ってしまう可能性があるのです。
マウスピース矯正のみ・ホワイトニング治療のみの場合だと感じないであろう痛みが発生するので、デメリットであり注意点と言えるでしょう。
もちろん痛みが強く出てしまう場合は治療を中断して、口腔内が落ち着いた状態での治療を推奨しています。
歯の成長に影響が生じる場合がある
こちらは未成年の患者様への注意点です。
未成年の歯や歯茎はまだ成長途中であり、動きやすい状態になっています。
歯列矯正に関しては、年齢が低いほど矯正を進めやすく効果は高いといえます。
しかし、矯正をしている最中にホワイトニングをすると、その薬剤の影響で歯や歯茎の成長が止まったり痛みが出てしまったりするケースや、成人の患者様と比較して、未成年の場合は予期せぬトラブルにみまわれる可能性があります。
当クリニックとしましても、
白さにむらが出る可能性がある
矯正が完了しておらず、歯に捻れや重なりがある場合、そこにホワイトニング剤が浸透せずに色むらができてしまう場合があります。
また、マウスピース矯正をする際に歯の表面にアタッチメントをつける場合があります。
アタッチメントとは、矯正用のマウスピースをしっかりと固定するために必要な装置であり、このアタッチメントの裏側には直接ホワイトニング剤を塗布できないので薬剤が浸透しづらいとされています。
そのため、アタッチメントを歯の表面につけている場合も色むらができてしまうかもしれません。
矯正の進行具合とホワイトニング剤の浸透具合は患者様ご自身では分からないところがあると思いますので、医師に相談をすると良いでしょう。
ホームホワイトニングをする場合も色むらへの注意が必要です。
矯正用のマウスピースは、ホワイトニング用のマウスピースより硬めにできています。
硬いマウスピースは歯に密着しすぎるので、薬剤が外側に集中してしまい、歯全体に均等に行き渡らない可能性があります。
矯正とホワイトニングを同時並行するなら、タイミングをしっかりと見極める必要があるでしょう。
ご自身ではそのタイミングが判断しづらいかと思いますので、医師とよく相談して治療を進めることをおすすめいたします。
まとまった金額がかかる
当然のことですが、同時に治療を行うと、同時に費用がかかってしまうので、ある程度まとまった金額が必要になってきます。
マウスピース矯正は80万〜100万円程度、ホワイトニング治療は2万〜10万円程度が相場とされています。
決して少なくない金額ですが、これらを同時期に用意しなければならないので、その点は注意が必要であると言えるでしょう。
矯正後の保定期間中のホワイトニングは大丈夫?
大丈夫です!むしろ、保定期間中のホワイトニングの方が推奨されています!
保定期間に入っているならば、もうほとんど歯列が動くことはありません。
現状の歯列をキープするのが保定期間ですので、マウスピースを大きく変えることもありませんし、痛みもほぼ無い状態です。
色むらもほぼなくすことができるので、矯正とホワイトニングを同時にするタイミングとしてはベストであるといえるでしょう。
マウスピースによる保定期間は2〜3年ほどかかるのが一般的です。
保定が完全に完了するまでホワイトニングを待っていると、かなり先を見なければいけなくなってしまいます。
実際に保定期間中にホワイトニングをされる方も数多くいらっしゃいます。
当クリニック、品川御殿山クレイン歯科でも、矯正とホワイトニングを同時に希望される患者様には、保定期間での治療をおすすめしております。
もし保定期間中にホワイトニングを検討されているようであれば、一度かかりつけの医師に相談してみましょう。
適切なタイミングと方法を教えてくれると思います。
まとめ
マウスピース矯正中のホワイトニングは可能です。
時間的、金銭的なコストをおさえられるというメリットの一方で、痛みや色むらが発生してしまう可能性も考慮しましょう。
大前提として、理想は別々に行うことです。
しかしながら、マウスピース矯正の保定期間であれば、大きな問題はなくホワイトニングも進めることができるでしょう。
マウスピース矯正やホワイトニング治療をご検討されている方は、ぜひとも当クリニック、品川御殿山クレイン歯科へお越し下さい。
知識と経験が豊富な信頼のおける医師が丁寧に治療をさせて頂きます。
まずは無料のカウンセリングからお気軽にお問い合わせ下さい。